家探し(2)

アパートを探してるんですけど

*2013年の家探しのお話です

そう伝えると奥の別部屋に案内されました。
「今、担当の者が来ますので」

しばらくすると「Buenas Tardes(ブエナスタルデス(こんにちは))」と赤い野球帽を被ったら20才前後のお兄ちゃんが入って来ました。
“人は見た目ではないよ”と思うけど、正直ちょっと驚きました… え、あなたで大丈夫?

とりあえず、家賃をMXN$4,000(心の中ではMXN$5,000、最初から言わないけど)、希望地区と間取りを伝えて、この日は既に閉店時間だったので後日彼からの連絡を待つ事にしました。
親身に聞いてくれて印象は悪くありませんでした。実は初接客だったそうです。

前後してコンタクトしていた不動産は、「$4,000だ」と言ってるのに初っ端から$6,000とか平気で薦める私の希望を無視した接客が好きになれず、とりあえず内見して検討もせず終了(内見で大方構造と物価が学べるので)しました。

余談:
このうち1軒の担当者は断りの電話で「君は会社の立上げしてるんでしょう? もし良かったら雇って欲しい、何でもするから」と逆営業して来てのを覚えています。
「相手を尊重しながら仕事をするように見えないから、雇えません」と丁寧に断りましたが、“ほぅ、海外ではこう自分を売るのもアリか…”と感心しました。

必ずしも家賃だけが決め手でなはい

私は日本・海外の全てを合計すると人生で15回くらい引越していて、時には予算より少し上で契約した事もあります。
振り返ってみると、そういう時は初っ端から露骨に売りに来ないし、需要と供給というか±の加減で“上手いこと持って行くなぁ”というアプローチの担当者が多かった気がします。

売る時だけ良い顔をする人も多いので一概には言い切れませんが、どこまでこちらの意図を組んで物件を選んでくれているのか、メリットだけでなくデメリットも正直に挙げてくれるか…など、日本でもカナダでもイタリアでもメキシコでも、同じような気がします。
海外で家を探す際は“海外だから”は関係無く、日本でも気になる事を念頭に探すのが私には合っていました。

このGaneshaは私の希望範囲で継続的に内見を提案して来るので、お陰で次第に地域の特性と家賃の指標が詳しく見えてきました。
結果、私の希望家賃だと地域が少し外れるか、希望地域の場合であったとしても老朽化が激しかったり、1階か4階以上(まずエレベーターがない)だったり。

この州は治安の悪さを全く感じなかったけれど、’06年に半年ほどメキシコシティに住んでいた私には、残念ながら“治安の悪いメキシコ”が拭えず、地域を重視する事で家賃設定を上げることにしました。

あともう一軒

Ganeshaの紹介で5軒目の内見に行った時のこと。
大家と70歳くらいの老婦人と、その家の仲介人という彼女の体を横で支える年配の女性が私達を待っていました。

家賃を上げ、内見を終えてみての感想は
“家賃を上げても、それなりの地区だと結局この老朽っぷりかぃ”

Ganesha以外に年配の女性が居るって事は
“2回分手数料がかかるの?”
ということでした。

手数料は質問してみたら「違います」と言われたけど… 「かかります」とも言わないか。
この後2回の引越しを行って、そこでも私の窓口と家側の窓口(大家ではない)で調整というのがありました。
何回聞いてもきちんと説明をしてくれませんが、思うに、互いの窓口つまり代理人のようで、契約成立の際は互いの客から互いの代理人に手数料が払われるようです。

日本は大家が複数の不動産に情報を撒いて、契約に至った不動産がコミッションを貰う仕組みだと思います。
だから仲介者は不動産1軒のみの成功報酬だという理解です。
同じ物件が別の不動産情報で若干違う家賃で掲載されているのもよくありましたし。

「んー、少し考えさせて」と野球帽(私担当の若い不動産店員)に言うと、大家側の代理人的女性が「一体幾らまで出せるの?もし時間があるならすぐ近くに一軒あるから内見しましょうか。高いけど地域も良いし家具付きだし、見るだけはタダだからいかが?」と。

何回も日を変えて内見の予定組むのに疲れていた私は「確かに見るだけならね」と納得し、老婦人大家に別れを告げて、野球帽の車に乗り込むと彼女の車について見に行く事にしました。

つづく

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