メキシコで免許証更新
無免許で更新センターへ
去年の11月、帰国中に期限が切れるのでと3週間前から更新所に通っていたものの、州レベルのシステムダウンだとかで結局更新出来ず。
周りは「切れてからでも大丈夫だから日本から戻ったら更新したら」と言うし何なら更新所の人も同じ対応。
「それ、取りに来る朝は無免許運転になるよね」と聞くとニコっと。”アリ寄りのアリ”の笑顔。
と言うわけで、年を新たにして今回メキシコに戻って一番最初に手をつけたかったこの手続き。
渡墨後、早々に予定に入れました。
思いついたものを要求する窓口
そして、4年に1回にも関わらず、毎回何かしら起きるこの免許証更新。
サイトを見て必要書類は何回も確認、全部ファイルに納めて前日から準備万端。
基本的には帰国前に更新所の所長が全部確認してOKしてくれてるけど、その時の担当者の気分で提出書類なんて変わるし。
いざ到着すると、恒例の誰も列を作らない人の山。
中に入れるか否かの振るいをかけるお兄ちゃんに「書類もある、なんなら所長にも『確認OK』もらってる」と言うと基本的に権威に弱いメキシコ人はハードルが少し下がる。
確認OKが半年前だなんて野暮な事は言わない。
中に入ると所長席に以前と変わらぬ所長の姿。
「スペイン語を話して直に手続きをする日本人(アジア人)は稀だ」と前回聞いていたので、多分「あぁ前に見たかも」くらいは思ってくれると勝手に信じ、「おぅ、久しぶり」くらいに片手を上げて小慣れた挨拶をして入室。
ここは恥じらっちゃいけない。
諸所の手続きを順調に進め免許証は無事更新、次は別の窓口で車両税的な(厳密には違うけど)やつをパンデミック前から払えてなかったので精算に向かうと約4万円と言う。
でもって「あなたは居候の身だから、家主のIDカードのコピーが要る」と。
いや、サイトをすぐに調べたけどそんな事どっこにも書いてないよ。そう伝えても向こうもゴネる。
すると「ちょっと質問だけ!」と横入りしてくるおじさんが。普通ならカチンと来るけど、ここは休戦がてら譲る。受付の人も私を結果的に抜かした事にバツが悪そうで、
「えぇと、今年はナンバープレート交換もあるの」といきなり話題が飛ぶじゃない。
聞くと州長だか州の管轄省のトップだかが変わる時に起こるアル²らしい。
人によって言う事が変わる国だから、必要なものを各3枚は印刷して行ったのが功を奏した。「そう。なら必要そうな書類は全て持って来たと思うけど、他に何が要ります?」と聞くと「今付いてるナンバープレート」と。
「取ったら、しばらくはソレ無しで走るの?」と聞くと「いや、ここですぐ新しいやつあげる」と。
いや、ドライバーとか持っとらんし… でもここで後日出直すために帰るとなれば“家主のIDもね”とぶり返されそうだし、そもそもまた来るとか面倒の極み。
「分かった、プレート取ってくるわ」と伝え少し遠くに停めてあった自分の車へ向かう。
もちろん工具の用意など無く… 近くのコピー屋さんに「ドライバー貸してもらえますか」と聞くと簡単に「あるよ」と。よくある事なんだろな。
道端に停めた自分の車の前にしゃがんでまずは前のプレート、そして後ろのプレートを外す。
“私の車ですからねー、窃盗ちゃいますよー”感を出しながら(どうやって?)。
コピー屋さんに「(再取付けに)もう一度借りに来ると思います」と伝え一旦ドライバーを返却。
中に入り他の人に対応中の受付係にプレートを持ち上げて「取ったどー」と見せると、先に通してくれた。
大袈裟に”大変だけどあなたの指示に従ってます”感を出し、家主のIDの件に辿り着かないよう余談を挟みつつ話を進めていく。
上手く行ったらしく、支払いが住むともらえる登録証カードをもらいに更に別の窓口へ。
安定の手続きミス
その後ナンバープレートも無事発行され、これまで溜まっていた支払い関連と免許証カードを改めて確認。やっと終わる♪
Oh my god…
免許証の納税番号間違えてんじゃん…
こういうのは一度その場を出たら負けなんで、すぐクレームを入れると「もう作っちゃったから次の更新の時に言って直してもらうのね」と堂々と言う。
「今4年間分の更新したのよ、その4年の間になんかあったら?」と言うと「心配無い、大丈夫」と。
丁寧に、でも結構強めに「4年後に訂正できて今出来ないのはなぜでしょう?しかも私のミスではないですし」と言うと「いや、旧免許証もそう(間違った情報)だったはずよ」と返す。
「言ったね?」
旧免許証は十分にコピーしてあったのを見せる。そして旧免許証は正しい納税番号が記載されていると指摘。
「え?」と言う顔をし「でも出来ない」と。
すると横に居た彼女の同僚が「あなた肌が綺麗ね、何使ってるの?」と明後日の方向にボールを投げよった。
「は?ごめん、それより大事なこと話してるから」で一蹴。メキシコ人…
このレベルの人らを動かすにはお上しかないとガラス張りの所長室に向かい、彼に「今入って話せる?」と目配せ合図をすると「どうぞ」と手招きしてくれた。
入って事の顛末を話すと「この番号は健康保険番号と連動して発行されるから変更出来ない」と言う。
この手の番号は姓名から2文字だかを取って発行されるので、確かにメキシコ人みたく苗字2つ・名前2つの構成でない私は適当なアルファベットが付いてるし、しかも健康保険番号と納税番号で更に異なるアルファベットが付けられてる。
「でもこれまでは間違っていなかったし、4年後に直せるなら今直して」と言うと「今日はもう難しい」… 結局、誰も非を認めないしやり直さないし、予想した通り。
確かに免許証や運転絡みで納税番号を聞かれたことはないし、もう疲れて来たので最後に「本当に大丈夫ですよね?」と所長に念押しして建物から出る。
一難去って… 戻って来た
家に戻り早速これを経費で落とすべくFactura(電子インボイス)を発行しようとするとエラーが… 「納税番号が一致しません」と。
ゔぁっ!!!
免許証としては確かに機能するけど、そうかっ… 納税番号だもん、電子インボイス発行でつまずくわな。
面倒だからインボイス発行せずとも考えたけど、合計約10,000ペソが経費になるか否かは大きい。
ダメ元で管轄お役所にメールでコトの顛末を説明し、修正をお願いしたところ数日後にすんなりOKの連絡が。
とりあえず一件落着だけど… 修正出来たってことは、保険番号とも免許証とも紐づいてないじゃんか!自動発行でなくて、先入観の手入力違いでしょうよ?絶対訂正出来たよね?と憤りが混み上げる。
経験上、これ以降免許証と絡んで納税番号を要する場面も無いのでこのままにするけどさ。
でも10年前とほぼなんも変わってないメキシコのこういうところ、好きになれないわー。
“民度だから”と上から目線に今回も自分に言い聞かせて、とりあえず案件Closed。
あー、長々と読んで頂いた方に感謝です。
駐在員さんとかは通訳さんや総務の方が大半をこなすのでは?と思うけど、自分で対応される方の心構えになればと書きました。
毎回どういう訳か何か起きるこの免許証更新。
今回も一悶着あったけど、あと4年はこれで安泰かな。