メキシコで初めての年次確定申告(4)・完

記載エラーどころか、Facturaがシステムに無い

再度、私の条件は
(1). 収入源は一つ
(2). 自身で医療保険に加入
(3). 医者にかかった領収書を持っている
(4). 自己購入の家は持っていない

(1)は給与明細のFacturaをもとに総収入額が入力されています。
業者がFacturaと発行したXMLが自動的に国税庁管理のシステムに行っただけなので、特に中身は確認しません。
メキシコには給与以外に、Fondo de Ahorro(フォンド デ アオーロ)(財形貯蓄)、Aguinaldo(アギナルド)(クリスマス賞与)、PTU(利益分配金)など、色んな名目の収入があり、これを%など会計的に完全理解するのは難しいです。
毎月の給与は変わりませんでしたし、退職の日に精算額はFacturaとXMLで確認したので発行枚数の確認はしました。XMLがあるのは国税庁がシステム承認したからで、私はそのXMLを確認しているので。

(2)の医療保険のFactura情報に疑問が浮かびました。
6月に加入しているので、毎月発行で6枚あるはずが国税庁のシステム上には3枚しかFactura登録がありません。
3回分は控除対象の枠にあるので、それも問題なし。ただもう3枚はどこだ?
一度契約をして、条件を変えずに毎月自動引き落としなので、なぜ有無の差があるのか原因が思い浮かびません。

私は全てFacturaをXMLも含め保険会社サイト経由で保存しています。
発行されているのに国税庁システムに認識されていない。

こんな時のためにか、マニュアルでFacturaのPDF版のみアップロードするボタンがあるので、とりあえず認識されていない3枚をサイトに保存します。控除外の枠に保存されました。
税務署に行った際の質問メモとして携帯に残しました。

(3)は1枚は対象外、1枚が控除対象で、これは支払い方法の違いです。
控除する為には銀行に履歴が残るカード払いでなければいけません。

(4)は対象外なので見る所も無し。

国税庁へ訪問予約

一通り自分が持っている情報をサイトで同期し保存しました。
同じサイトで自分が住む街の国税庁事務所に、訪問時間の予約、近くのインターネットカフェで予約確認書を出力し準備完了です。
実は予約しなくても出来る訪問、あまりに待たされるのが嫌だからと念のために予約+用紙で挑むも、同じタイミングで着いて同じタイミングで呼ばれる未予約者も見かけるから… 電子化の恩恵はあまり感じない。

いざ、出陣

日本でもどこでもお役所というのは、気が進まないところ… はぁ。
時期が時期なので、駐車場を探すのに時間がかかり5分ほど遅れましたが、この国では完全な許容時間内です。
“予約有り”で並んでいると、見事”予約無し”の列の人達が先に入って行きましたね…5年も居ると怒る気もしない(笑)

私もすぐ呼ばれ、サロンのようなところへ通されました。
3台PCが有り、女性が質問に答えては忙しく対応しています。
いつもとは違うタイプのサロンだったので”本当にここか?”と部屋番号を確認しようと立ち上がると名前を呼ばれました。

PCには国税庁サイトがログイン出来るよう用意されています。
「使った事ある?」と聞かれ「自己確定申告は初めてだけど、昨日できる限り入れてきたので、今日は質問事項を確認したいです」と伝えました。
「あら、じゃぁ簡単ね、ログインして入れたら声かけて」と言われ、指示通りにしました。

国税庁に認識されていないFactura(ファクトゥーラ)

気になっていた3枚のFacturaについてー自分にはE-mailに届いていたので、そのPDFを昨日保存したー状況を説明しました。
私が一番困るのは、今から再発行を依頼する事だったので、「それで問題ない」と言われてホッとしました。

ただFacturaはコンセプト(名目)の表記が控除か否かの分かれ目になる事があります。
もともと認識されていた最初の3枚は”医療保険代”だったのに、自分で保存した3枚は、”支払い”でした。
「これは、通常なら控除対象になるような名目では無いと思いますが?この場で何か出来ますか?」と聞くと、「あるわよ」と言って変更方法を教えてくれました。

いざ、申告

「それ以外に質問は?」と聞かれ「もう無いです」と伝えると「じゃぁ金額が間違っていないか確かめて」と言われましたが…
計算方法もよく分からないし、全ては発行済データが反映されているだけです。
医療保険部分だけは自分で追加しているので、合計額を見直しました。

「宣誓文を読んでOKなら申請ボタン押して終了よ」と言われ、一通り誓約文に目を通します。
申請内容に偽りはありません等です。
クリックして送信完了しました。

いざ、完了

意外に早く、30分もかかりませんでした。
「還付金の状況はどこで分かりますか?」と聞くと同じサイトで方法を教えてくれました。
「平日5日間で支払い終了よ。”不可”となっていれば持っているFacturaのPDFとXMLをUSBで持参してまたここに来て確認する必要があるわね。」とのこと。
「分かりました、ありがとうございました」と言って駐車場に向かいました。

ほほぅ、払い戻しなんて何ヶ月も待たせそうなものなのに早い!
でも4月末日が毎年の個人確定申告の締切日ですが、私が申告したのは5月3日でした。

なぜ?

新会計規則を施行したものの、国税庁のシステムが間に合わなかったからです(笑)
この”法律を施行しておきながら、言い出しっぺが間に合わない”は良くあることです。
4月下旬に終わらせるつもりが、ギックリ腰でしばらく寝たきりだった私はこれで救われました。

いざ、還付

数日経ち国税庁のサイトを確認すると”Pagado(パガード)(支払済)になっていました。ネットバンキングで入金も確認。

かくして、メキシコ生活5年を終えて初めての確定申告は無事完了しました。
コストはゼロ、根拠のない見積を出した会計士達に心を入れ替えて欲しいものだわ。

また一つ1人で乗り越えられる事柄が増えたから良し♪

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