CURP(メキシコ版マイナンバー)の災難(1)

CURPとは

メキシコで身分証明の際によく求められるのがFM2または3、RFC、稀にCURPでしょうか。
最上級のIDとしてパスポートがありますが、基本的にパスポートの情報を持ってFMが発行されているので国内にいる分にはFMカードで事が足ります。

CURPは普段あまり提示を求められませんが、健康保険番号みたいなものでしょうか。
会社での雇用手続きや家の購入、社会保険庁での手続きに求められます。

これに関しては、自分で取りに行ったことも、最初の会社でスタッフに代行取得をしてもらったことはありません。
転職した会社で人事として新しく日本人駐在員の手続きを用意した際、業務委託をしていた会計事務所の会計士にRFCやFM3のコピーを渡すと「XXさんのCURPはこれね」と教えてくれました。

RFC番号がおかしい

メキシコにはAFORE(アフォーレ)と言う個人年金基金のようなものがあります。
別州にある日系企業の日本人女性に勧められて、問合せをし、特に自分に損があるようには感じられなかったので契約をすることにしました。

ある土曜日の朝、指示されて身分証明証を持ってAFOREの事務所へ行きました。
しばらくすると、担当の女性が不審な動きを始めました。上長らしき人がいる他の部屋に行ったり、同僚に聞いたり…最初は不安な顔をする私に「大丈夫」と言っていましたが、「大事な身分証明書を何度も視界から外されて、時間ばかり経って大丈夫なわけないでしょう。私より後から来た人、もう居ないじゃない」としびれを切らすと「実は照会しても存在しないと出てしまう」と… 早く言え(怒)
何かおかしくても言おうとしないメキシコ人の癖、ホントやめて欲しい。

私もシステムの画面を見せてもらい、もう一度入力していくのを見守りました。
確かにエラーメッセージが出ます。でも登録番号通りに入力はしている。

怪しい…嫌な予感。

CURPがおかしい

翌日出勤するとアシスタントが「手続きどうだった?」と開口一番に聞いてきました。
事情を話すと「んー、私が調べてみる」と言いPCに向かいました。

彼女は職務上私のRFCを知っているので、そこから番号とCURP番号を見つけ、出力して私のデスクへ持って来て「多分CURPが違う気がする」と言いました。

彼女が言うにはRFCもCURPも付け方に規則性があって、最初の文字は苗字の最初のアルファベットになるとのこと。
例えば私の苗字が田中であればRFCもCURPも最初の文字はTであるべきなのに、私のCURPはS始まりと言うような事です。
確かに、私の苗字とCURPの最初の文字は一致していません。

この手の事は電話じゃ出来ないですし、一度CURPの役目や住宅補助制度の事も聞いて見たかったので、訪問予約をすべく早速国税庁同様にHPにアクセスしました。
予約にはログインアカウントを作る必要があるようでCURP番号を聞かれますが、それが間違っているので照会自体出来ず、予約サイトへさえ飛びません。
試しに規則通りに単語を私の苗字に合わせて入力してもエラーが出ます。

「つまり、社会保険庁へ行けってこと?」と言うと彼女は「残念ながら」と答えました。

飛び込みでお役所か…

つづく

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

コメントする