メキシコで月次申告(3)

Opinion Negativaを食らう

Opinion Negativa(オピニオン ネガティーバ)とは、英語にするとNegatie Opinion(ネガティブ オピニオン)、つまり申告手続きにダメ出しがあったということ。

これを貰うと厄介とこちらの会社で経理を見ていた時に知っていたので、一瞬青ざめました。
そしてフツフツと憤りが… こんな事がないように毎回税務署に出向いて係の人と行ってたのに、なぜよ?
まぁね、プロと思われる人とやっても、この国でこういうことはよくある。
質問しても「分からない」と言わないで帳尻を合わせようとするから。
それでも税務署のお兄さんお姉さんは、私が質問責めにすると上の人に聞いてくれるので信用してたんだけどなぁ。

不備内容を見ると、7月の申告内容が対象になっていたので、先日9月分の申告時についでに聞くことにしました。

しかし、何が悪かった?

税務署サイト経由で届いたメールを見ても「納税内容に不備がある」的なメッセージがあるだけで、イマイチ具体的に何が悪かったのがよく理解出来ませんでした。

聞くと、”内容”ではなくて、”提出物不足”らしい。
お兄さんの説明曰く「DIOTのデータが送られてない」とのこと。
「でもDIOTは入力して、送信済のメッセージもPDFにして、全部USBに持ってるよ。しかも全部係の人にやってもらったけど」と言うと「じゃぁ一緒に見てみよう」と。

DIOTは前回のBlogでも書いたように、経費の詳細を打ち込むサイトです。
詳細は私が打ち込みますが、該当ページを開いて送信するという前後の作業はルートが複雑なので、私のUSBに画面を保存するところまで含めていつも係の人にお願いしていました。

まずは遡りということで、送信済みの時に出るメッセージをPDFにしたものを開きました。
するとお兄さん「送られてないよ」と一言。
「え、だって文章があるし」と言うと、一文を指差して「ほら”送信に失敗しました”ってある」と。

ダッ!?

小文字で大して注意を払っていない文章でしたが、文章があれば成功と思い込んでいました。
しかも係の人がいつも保存してくれてるから、そこも見てると思うじゃん。
読んでなかったんだね…もう過信してか、精査せずに一連の事務作業にしてるわけだ。
典型的と言えばまぁそう、メキシコ人らしい。

それじゃ、送信成功版はとお兄さんがDIOTデータ再送してくれた後に出たメッセージを見ると…
ほぼ同じ見かけ、分かりにくい

これはなぁ、送信成功と思うのも分からんでもない。

まぁ、おかげで失敗からまた一つ会計知識が増えました。

再発防止の必要は無し

「よし、これで二度と間違えんぞ」と思ったら、今月からまたシステムが一新されたそうです。
システム変更は春先にもあったし、法改正は数ヶ月おきだし…。
昔、日系企業セミナーで「メキシコは会計に係る変更が世界一多い国」という言葉を聞いて半信半疑でしたが、今なら納得です。

何が変わったかって… DIOT作業が消えた。

つまり、以前係の人に小言で「DIOT(経費詳細入力)って別システム経由にしなくても、最初に申告するサイトで全部できれば良くない?」が現実化されたのです。

ありがたいんだけど、私は最後の最後にダメ出し食らったか…と思うと残念。
ダメ出しも私のようにプチ個人事業者なら企業ほど深刻ではないものの、履歴に残るので出来れば無い方が良いのです。

とはいえ、来月から通訳仕事が短期間で入り、「平日の申告も特にDIOTの部分は一人じゃできないからどうしよう」と思っていたので助かりました。

こちらに来てから”失敗は学習の機会”と捉えることを嫌でも学んだので、さほど憤りも続くことはなく(笑)

逆に考えたら、このタイミングで願っていた方向に転がったのでラッキーだったということで。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

コメントする